「鋼の錬金術師 迷走の輪舞曲」の評価とレビュー【GBA】

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ゲームボーイアドバンスソフト「鋼の錬金術師 迷走の輪舞曲」を筆者が実際に遊んでみて、ゲームの特徴や面白い点、面白くない点などを評価していきます。

※ゲーム画像は直撮りなので粗く見にくい部分もあるかと思いますがご容赦ください。

目次

「鋼の錬金術師 迷走の輪舞曲」ってどんなゲーム?

コミックやTVアニメなどで大人気の「鋼の錬金術師」を題材としたRPGで、GBAで遊べるハガレンのゲームの1作目になっています。序盤こそレト教の話がありますが、本編ではキメラ大量発生事件を解決するために、特殊部隊にエドとアルが編成されるというオリジナルストーリーが展開されます。

バトルはアクティブタイムバトル方式になっており、行動ゲージが溜まったらコマンドを入力して攻撃や回復を行います。行動ゲージは時間と共に溜まっていくため、FFシリーズの戦闘をイメージすれば分かりやすいと思います。

パーティメンバーは最大3人まで編成可能です。プレイアブルキャラとして、お馴染みのアームストロング少佐やオリジナルキャラのコーニッシュなども登場します。

エドは通常攻撃の他にも素材を組み合わせて強力なワザを繰り出す「錬金術」を駆使して戦います。錬金術の素材はカードになっており、価値や材質によってワザのクオリティなどが変化します。

この他にも錬金術はダンジョンのギミックを突破するのにも使ったりするので、ハガレンの世界観をしっかり表現しようとしているゲームとなっています。

面白いポイント

錬金術でハガレンの世界観を表現

上記でも紹介しましたが、バトルだけでなくダンジョンのギミックを突破するために何度か錬金術を使います。素材カードを使用して石の橋を架けたりするので、単純に原作キャラが登場するRPGという訳ではなく、鋼の錬金術師の世界観を表現しているのが伝わります。

錬金の組み合わせ次第でワザが変化するため、どれとどれを組み合わせると全体攻撃になるから、これはとっておこう!みたいな感じで、組み合わせを考えるのも意外と楽しいです。

オリジナルキャラが登場

荒川弘先生が手がけたオリジナルキャラが登場しており、キャラクター設定もしっかりしています。もちろんストーリーにもガッツリ絡んできます。会話シーンや戦闘シーンでのドット絵表現も綺麗で、ビジュアル的な作り込みは結構クオリティが高いように感じます。

面白くないポイント

ボリュームが少ない

本作は難易度がとても低く、特に稼ぎプレイなども必要ないのでかなりボリュームが少ないです。サクサクと進めると7~8時間程度で本編をクリアできます。もっと言えばバトルにかなり時間がかかるため、8時間のうち1~2時間程度しかストーリーは無いような印象でした。

せっかく原作にはないオリジナルストーリーが展開されているのに、ストーリー本編が短すぎるのは物足りなく感じました。

仲間編成の意味がない

「エド・アル・コーニッシュ」の初期編成が完成され過ぎていて、せっかくマスタングやアームストロングが仲間になっても編成を変えることはほとんどありませんでした。

エドは錬金術、アルフォンスは猫を集めた強力な必殺技、コーニッシュは回復役としてそれぞれ活躍してくれますが、その他のメンバーは後から加入するので能力がかなり低く、育つまでほとんど使い物になりません。

育成しているのか全然分からない

本作にはレベルの概念がなく、戦っているといつの間にかキャラが強くなっていきます。HPが増えた!〇〇を覚えた!的な表記もありません。

おそらく戦闘回数だと思いますが、気付くとHPが増えてたり敵に与えるダメージが増えてたりします。そのためサブのキャラは全然育たないままストーリーが進行するため、急にソロで戦わされて大苦戦することもありました。

何回戦えばどれくらい強くなるのか、どれくらい強くなればボス戦で苦戦しなくなるのか、何もかもが隠し数値になっているため、育成がどの程度進んでいるかの目安が全然分かりませんでした。

RPGとしては色々と物足りない

上記で紹介したように経験値やレベルの概念が無いのも含みますが、その他にも戦闘中にMP的な要素が無い、武器や防具などの装備も無い、お金はあるけど買い物できるショップが無い、アイテムは一応あるけど使わない、という感じでRPGとしては色々と物足りない作りになっています。

あくまでストーリーを進行するだけのゲームなので、本格的なRPGとしては楽しめません。

ハガレンを知っている前提で話が進む

本作は原作の鋼の錬金術師とは違ったオリジナルストーリーが展開されますが、キャラクターの関係性やバックボーンとなる説明が一切無いため、ハガレンを知っている前提で話が進みます。

筆者はアニメもコミックも知っているので違和感を感じませんでしたが、いきなりホムンクルスやスカーとの戦いになったり、何で敵対しているのかも説明がないままストーリーを進めることになったり、ハガレンをあんまり知らない方には理解し辛い内容になっていると思われます。

これから始める方へのアドバイス

本記事の作成時では本作を遊べるのはゲームボーイアドバンスのみでリメイク作品なども出ていません。同じGBA作品の「鋼の錬金術師 想い出の奏鳴曲」が本作の続編として後に発売されています。

ゲーム内のアドバイスとしては、錬金術の素材の組み合わせと猫集めをしっかり頑張りましょう。これによってエドとアルがかなり強くなるのでお勧めです。あとはとにかく戦闘時間が長い上にエンカウントが多いので、そこにイライラしない方が良いです。逆に戦闘回数をこなさないとキャラが成長していかないので、レベル上げと思って戦いましょう。

すごく簡略化されたゲームなので、本格的なRPGが好きな方は手を出さない方が良いです。荒川弘先生が手掛けたオリジナルキャラが登場し、原作とは違った展開になるオリジナルストーリーが楽しめるので、純粋にハガレンが好きな方なら楽しめると思います!

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