ゲームボーイアドバンスソフト「黄金の太陽 開かれし封印」を筆者が実際に遊んでみて、ゲームの特徴や面白い点、面白くない点などを評価していきます。これから始める方へのアドバイスも掲載しますので参考にしてください!
※ゲーム画像は直撮りなので粗く見にくい部分もあるかと思いますがご容赦ください。
「黄金の太陽 開かれし封印」ってどんなゲーム?
GBAで遊べる本格派のファンタジーRPGです。とは言え育成しながら淡々と進むだけのRPGではなく、精霊(ジン)と超能力(エナジー)の力を駆使してダンジョンの道を切り開いたり、強敵とのバトルを有利に運ぶなど工夫が必要なゲーム内容となっており、流石は任天堂のRPG(ゼルダの伝説っぽい)と言ったところ。
戦闘はターン制のコマンドバトルになっており、最初に全員分行動を選んで、素早さが高い順に行動していく流れです。主に武器での通常攻撃、ジンの開放による強攻撃、エナジーを使った属性攻撃などを駆使して戦います。
ジンを解放していくと強力な全体攻撃「しょうかん」が使えるようになります。解放した数に応じてより強力な召喚を発動できるので、最初から解放しておくのか、徐々に解放しながら戦うのかなど、戦闘中に先を見据えてどのように行動するのかが重要になってきます。
また、ドット絵の技術を最大限に活かしたハイクオリティなグラフィックは本作の大きな特徴です。画像では伝わりにくいですが、エナジーを発動したり召喚シーンでの演出はかなり綺麗なので、当時GBAではこのレベルの演出が出来るのかと驚きました。
「ジン」と「エナジー」が重要なのはバトルだけではありません。キャラクターにセットしていくことでジョブが変更されたりステータスが強化されます。しかも組み合わせによって大きく変化するため誰にどのジンを装備していくのかがゲームを通して頭を悩ませるポイントです。(良い意味で)
ジンのセットによってキャラクターの使えるエナジーも変わってきます。組み合わせによっては全員が回復できるようになったり、強力な全体攻撃を使えるようになったりします。逆にほとんどのエナジーが使えなくなったりもするので、最適な組み合わせを考えるのは本当に重要です。
本作はダンジョンの謎解きギミックが豊富に用意されており、ギミックを解くのもエナジーがカギになります。ムーブで離れた位置の障害物を移動したり、チルドで水を凍らせて足場を作ったり、イマジンで見えないスイッチを見つけたりと、歯応え抜群の謎解きが楽しめます。
面白いポイント
本格的なファンタジーRPGが携帯機で遊べる
ジンやエナジーを駆使して冒険するファンタジー感が存分に味わえ、キャラクターの育成や装備品を整えて、ド派手な演出を楽しめるコマンドバトルなど、本格的なRPGが楽しめます。
ストーリーのボリュームこそ微妙(後述します)ですが携帯機で遊ぶには十分なほどクオリティが高い作品となっています。
謎解きがアクセントになっている
本作に登場するダンジョンは一本道のようなものではなく、ギミックを利用した謎解きが豊富に用意されています。解かないと宝箱も回収できないし先にも進めません。人によっては面倒臭く感じるかもしれませんが、ただ進むだけの単調なものではなく謎解きがアクセントになっていて面白いです。
グラフィック表現が綺麗
当時のドット絵の技術でこれだけ綺麗な表現ができるのは凄いことだと思います。エナジー発動時、武器についている追加効果の発動時、召喚でのド派手な演出は必見です!
様々な操作がサクサク進む
特にゲームを起動してからセーブデータを選んで冒険を始める時に実感しますが、操作周りがすごくサクサクです。マップ切り替えや戦闘時などもカクつくことも無くストレスフリーで快適に遊べます。
どこでもセーブが可能
携帯機としてどこでもセーブが可能というのはめちゃくちゃ嬉しいです。戦闘中や会話中などを除けば街中だろうがダンジョンだろうがどこでもセーブできます。GBAソフトとしては初期くらいに出たソフトですが、セーブ方式はフラッシュメモリ式なので電池交換なども必要ありません。
面白くないポイント
本作だけではストーリーも育成も中途半端
本作は2部作の1個目なのでストーリーはめちゃくちゃ中途半端なところで終わります。育成に関しても普通にストーリーを進めながらで全然間に合います。筆者はお金稼ぎもレベル上げも特に必要なくクリアまで進めました。全体的に見ればかなりボリューム不足な作品です。
続編を遊ばないと何も分からないという、今の時代では考えられないような内容ですが、続編ありきの作品だと割り切って遊んでください。
瞬間移動の要素が無いので戻るのが大変
ストーリー上で来た道を引き返したり何個か前の街まで戻ったりを要求されますが、ファストトラベル的なシステム(ルーラ的なやつとか)が全く無いのでひたすら走る羽目になります。中には戻るだけで少しギミックを動かすパターンもあるので本当に大変です。
アイテムを持てる数が少なすぎる
キャラクターのアイテムを持てる数がとても少ないので定期的にアイテムを売って枠を空けないとすぐに何も持てなくなります。各キャラは武器や防具などの装備品と回復アイテムや状態異常の治療アイテムなどを持つと、それだけでほぼ限界です。
珍しいアイテムや装備品は売ってしまってもまた買い直せるという救済措置もありますが、それでもアイテム欄は常にカツカツです。
バトル中のターゲットが自動じゃない
バトル中にターゲットが居なくなると自動でターゲット変更されず防御に切り替わります。例えば4人全員が敵1匹を狙って、最初の一人で倒してしまうと、残り全員防御します。戦闘をサクサクと終わらせるためには敵のHPを把握して、誰が誰を狙うか上手に振り分ける必要があります。
ちょっとズレると反応しない
街中のタルやツボ、人物、ダンジョン内のスイッチを操作する際に、ちょっとでも位置がズレていると反応しないので、何度も何度も繰り返されるとストレスが溜まります。何故かほんの少しの位置調整が難しく、一発でアクセス出来なかったら一回離れてまたアクセスを試みる方が上手くいきます。
ジンのセットを毎回行うのが面倒くさい
バトル中にセット中のジンを解放すると、相手に大ダメージを与えたり、受けるダメージを大幅に軽減したりと様々な効果でバトルを有利に出来ます。しかもEP消費無しで。
しかし一旦ジンを解放すると、戦闘後にもう一度メニュー画面からセットし直す行為が必要となります。毎度毎度必ずやらないと、次の戦闘では解放済みになっているのですぐに使えません。慣れてくると流れ作業でやれますが正直かなり面倒くさいです。
ひたすらA連打が怠い
昔のゲームなので仕方がない部分もありますが、戦闘中に〇〇の攻撃!〇〇ダメージ!〇〇の攻撃!〇〇ダメージ!と何度も何度もAボタンを押さないと進行しないので、ゲーム中何回もA連打をするのが結構怠いです。
戦闘中以外の部分では会話シーンなども結構長いので、ゲームプレイ中終始Aボタンを押しまくる必要があり、とても大変でした。
(※追記 実は戦闘中はA押しっぱなしでも進むことをラストダンジョンで気付きました)
これから始める方へのアドバイス
今となっては続編も含めてSwitchオンラインで遊べるようになったため、今から遊ぶならSwitchでプレイした方が断然始めやすいと思います。普通に実機でプレイする場合、攻略本やサイトを見ないと謎解きも難しいですが、Switchオンラインならちょっと前に戻せたりするので楽だと思います。
Switchで遊ぶ際のアドバイスとしては、出来れば携帯モードで遊びましょう。TVモードで大きなモニターでプレイするとガビガビ過ぎて、せっかくの美しいドット絵のグラフィックが台無しになってしまいます。
ゲーム全体を見てみると、ゲームバランスも良くとても遊びやすいRPGとなっているので、何かRPGで遊びたいなと思った方は是非一度遊んでみてください!