「スーパーロボット大戦A」の評価とレビュー【GBA】

ゲームボーイアドバンスソフト「スーパーロボット大戦A」を筆者が実際に遊んでみて、ゲームの特徴や面白い点、面白くない点などを評価していきます。

※ゲーム画像は直撮りなので粗く見にくい部分もあるかと思いますがご容赦ください。

「スーパーロボット大戦A」ってどんなゲーム？

ガンダムやマジンガーZなどのロボット軍団を率いて戦う大人気シミュレーションRPG「スーパーロボット大戦（スパロボ）」シリーズで、ゲームボーイアドバンスで遊べるスパロボでは初となる作品です。

後にPSP版でリメイクが発売されています。そちらでは大幅にグラフィックが進化しており、戦闘シーンでキャラクターボイスが導入されています。（GBA版はボイスはありません）

現在のスパロボと比べるとマップ画面は簡略化されており、戦闘シーンではドット絵で表現された演出が見られます。機体の動きなどは全然ありませんが、一部の武装ではカットイン演出などもあり、携帯機のスパロボらしさは感じられます。

GBA作品としては初のスパロボですが、ダメージのバランス、資金集めの難しさ、改造費用の高さ、増援のいやらしさなど、様々な面で足りない部分が多く、携帯機には見合わない難易度設定になっています。

今作の初参戦作品は、「機動戦艦ナデシコ」「機甲戦記ドラグナー」の２作品。バンプレストオリジナルの主人公は「アクセル」と「ラミア」。主人公専用機の至っては「ソウルゲイン」「アンジュルグ」「アシュセイヴァー」「ヴァイサーガ」「ラーズアングリフ」の５機も登場します。

スパロボ作品としての作りはとてもシンプルで分かりやすいです。スタンダードなシステムに加えて、合体攻撃、サポート（援護）、シールドがHP制くらいです。難しいことは一切ないので、理解しやすい内容だと言えます。

主人公は男女から選択し、主人公機に関してはリアル系やスーパー系、男女の専用なども合わせると５種類の中から選ぶことが出来ます。どの機体も特徴的で使い勝手が全然違うので、どれを選んでも楽しめます。

リアル系の機体をガッツリ改造していくとほとんどの攻撃が当たらなくなります。AIが変な動きするとか、リアル系が不利になるようなシステムだとか、そういった特殊なものは実装されていないので安心して改造しましょう！

無改造だと酷いと二桁くらいのダメージしか与えられず、全改造するとラスボスすらワンパンで沈められるくらい、戦闘でのダメージバランスが悪いです。特に序盤は改造が進んでいない機体が多いため、相手に全然ダメージを与えられず相手の攻撃はめちゃくちゃ痛いです。

敵の増援もいやらしいパターンがあり、あらかじめ攻略を知っていないと対応が厳しい場面もあります。そういった様々な面から総じて難易度が高く、ある程度スパロボを知ってないと難しいです。

これが本作で一番きついポイントです。戦闘シーンをオフにしたり、スキップすることが出来ません。そのため１ステージの時間がかなり長いです。序盤のステージから１時間かかることも多々あり、終盤は敵の数も多く、敵のターンは長すぎて嫌になるくらいです。

武器の改造システムが、一括ではなく一つ一つ選んで改造するシステムになっています。エネルギーを使わない武器と必殺技だけ改造してく流れとなり、それだけ聞けば別に良いのでは？と思うかもしれませんが、一つ一つの改造費用がかなり高く、２、３個改造しようとするととんでもない額の資金がかかります。

難易度が高く序盤の強敵を逃がしてしまう、幸運持ちのキャラが微妙で稼ぎにくい、敵が落とす資金が少ない、改造費用が高いなどもあり、資金が全然足りません。全滅プレイをやろうにも戦闘シーンを毎回見ないといけないので長いし、繰り返しやるのもきついです。

１ステージ終わっても全然改造できないなんて普通にあります。きつくてもリセットなどを駆使しながら資金を集めておかないと、話が進むにつれてどんどん厳しくなります。

上記の通り資金が足りないので、主人公機をはじめとした機体に改造が集中しますが、一部の機体を改造しておかないと、敵エースとのタイマン勝負に持ち込まれたり、しつこく狙われ続けるので無改造だと最悪詰みます。

強化パーツや精神コマンドをうまく使っていくことでも対処できるパターンはありますが、余裕があるならドラグナー1型、闘将ダイモス、シャイニングガンダムは序盤から少しずつ改造しておくことをお勧めします。